最近、うちのサイトの「
PC FLACって」というのが頻繁にアクセスされる。
どうやら検索エンジンがチェックしに来ているらしい。
確認したところ、MSNだと2ページ目で引っかかる。
もしかしたらきちんとしたのを知りたくて来ている人もいるのかも。
私も、ちょっと情報を探す。
MP3がどういった圧縮か、FLACがどういった圧縮かもわかれば。
MP3というのは皆さん御存知だと思う。
MPEG Audio Layer-3の略。
映像圧縮方式の、MPEG-1で利用される音声圧縮のひとつ。
MPEG-3じゃないので間違えないように。
このMP3というのは、平たく言えば「人間に聞こえにくい(聞こえない)部分のデータは削除しちゃえ」という方式でデータを圧縮しています。
削除しちゃうから、元の音には戻せないんですね。
人間の可聴域っていうのは、思ったより狭く、CDなんかは、その可聴域のちょっと低周域、ちょっと高周域の部分を残して保存しています。
一般に(いくら耳がいいといわれる人でも)聞こえる部分+その範囲よりちょっと大きめにマージンを取ってるわけですね。
そのため、一般的にはそれほど気にならずに音楽を楽しめます。
ただ、ものによってはそれじゃ困るのもあります。
音楽関連に詳しいなら、「うなり」という現象を知ってると思います。
これがCDでは完全に再現はできていなかったりします。
音楽に詳しい人(特にクラシックを生で聞いた事がある人)に聞けばわかると思いますが、レコード→CDになったときに、この「うなり」部分が減ったために「物足りない」という意見も聞いたことがあると思います。
「うなり」という現象、ある周波数の音と別の周波数の音をぶつけることで出来る現象です。
擬音であらわすなら、「ワァ~ン」という音ですかな。
小学校ぐらいの理科の実験で、「共鳴」と一緒に実験してると思います。
「うなり」は周波数の差から新たに作られる音なので、可聴域外と可聴域の音の差でも作ることが出来ます。
この差が可聴域と同じ周波数になるなら、人間でも音が聞こえるんですね。
さて、なぜこんな事を書いたかというと。
MP3のデータ削除の仕方の理解のために書きました。
先ほど、「聞こえない部分を削除」といいましたが、まさにレコード→CDのときと同じような現象が起こるのです。
つまり、「可聴域じゃないなら削除しちゃえ」と。
正確には、うなりの問題があるので完全削除じゃないですが。
ただ、こうやって音データを削ってるんですね。
また、大きい音と小さい音が同時に出た場合、人間は小さい音を聞き取りにくいので、そのデータも削ったりします。
そうして作られたデータがMP3となるわけです。
そのため、MP3から元に戻そうとしても最初のデータと完全に同じではありません。
こういう圧縮方式を、「不可逆圧縮」といいます。
FLACにおいては、MP3とは違う圧縮方式を使います。
Free Lossless Audio Codecと書かれているように、「劣化無し」の圧縮を行います。
まだ、私もFLACの圧縮方法はよくわかっておりませんが、おそらくZIPやLHAのように、データそのものを圧縮しているのだと思います。
後日、ZIPやLHAの圧縮方法を載せようと思いますが、圧縮->展開としてもデータが同じようになる方式を使っているということを覚えておいてください。
で、可逆圧縮方式を取ると、どうしても、データの圧縮率はあまりよくない状況となります。
聞こえないかもしれないデータも残っているわけですから。
ここがMP3と比べて今のところ普及が低い原因なのかもしれませんが・・・
FLACで圧縮するために、圧縮プログラムを提供しているところがあります。
flacというサイトです。
圧縮プログラムは
こちら。
また、圧縮しても、聞けなければ意味無いですよね。
WindowsMediaPlayer10では普通に聞けたはずですし、私がよく使うWimampも、プラグイン導入で聞けます。
(Winampのプラグイン導入は別のエントリで)
ほかにFLACに関する情報のページがありましたので、リンクしておきます。
ExactAudioCopyの設定
可逆圧縮オーディオの誘い
圧縮フォーマットの使い分け
FLACによる可逆音声圧縮